『座右の銘』は何ですか?と突然聞かれて、すぐに答えるのは難しいものですよね。
そこでいつ聞かれても慌てることのないように、大学生や専門学校生におすすめの前向きな言葉を選んでみました。
みなさんの参考になるとうれしいです。
座右の銘とは
そもそも『座右の銘』とは何でしょうか。
実用日本語表現辞典には、このように記されています。
『座右の銘とは、いつも自分の身近に書き記して、遺文の戒めとする言葉のことである。慣用句や故事、ことわざなどの中から選ばれることが多い。簡単に言うと、自分が生きていく上で大切にしている言葉のことである』
とてもわかりやすいですね。
自分が何かをするときに真っ先に思い浮かぶ言葉 ともいえるでしょうか。
ということは、改めて『座右の銘』を考えなくても、今すでに自分の中にはきっと、何らかの『座右の銘』をもっているのでは?と思えますよね。
私たちが行動を起こすとき、特に大事なことを決めるときには、自分の中にある『何か』を基準にして決めているはずです。
それこそが、まさに自分の『座右の銘』。
意識していなくても、自分の大切にしている言葉なのです。
座右の銘の選び方
改めて『座右の銘』を意識しなければならないのは、おそらく誰かに聞かれることがあるからですよね。
自分の想いや考えを正確に伝えることは普通の会話でもなかなか難しいものなのに、自分が大切にしていることを誰かに伝えるなんて、咄嗟にできることではありません。
だからこそ、誰もが知っているような慣用句や故事、ことわざなどからピッタリくるものを選んでおくと便利なのでしょう。
『座右の銘』を決めるということは、そういったことではないかと思います。
さて、それではどうすれば簡単にみつけることができるでしょうか。
いろいろな方法があると思いますが、ここでは一つの方法をご紹介しますね。
自分の好きな言葉は?
その方法は自分の好きな言葉から連想させるということです。
例えば、
誠実
勇気
思いやり
というようなキーワードをみつけて、関連する慣用句、故事、ことわざを探すのです。
自分の好きな言葉(キーワード)だけでも、自分自身の立派な『座右の銘』だと思いますが、慣用句などを引用する場合は、なぜそれを選んだかということを、尋ねた人に答えることができないとおかしいですよね。
選んだ理由を明確にする
自分の大切にしている言葉に相応しい慣用句などをみつけることができたら、なぜそれを選んだかを相手に伝えることができるようにしておくことはとても大切です。
その際、自分のこれまでにあったエピソードなども添えておくと、より具体的で相手にも伝わりやすいと思います。
例えばこのような感じですね。
私が座右の銘にしているのは『中庸の徳(ちゅうようのとく)』という言葉です。
この言葉を選んだ理由は、私は好きなことをみつけると、周りが心配をしすぎるくらいに頑張ってしまう傾向があるからです。実際に高校の野球部時代にレギュラーになりたくて自主練をし過ぎてしまい、結果的に肘を壊してしまったという経験があります。それからは、極端なことをしないようバランスを考えて物事に取り組むようにと、自分を戒めるつもりで孔子の言った『中庸の徳』を『座右の銘』にしました。
前向きになれる言葉10選
みなさんにおすすめの言葉を『論語』などから選んでみました。
おすすめの言葉1
『切磋琢磨(せっさたくま)』
(論語)
切するが如く磋するが如く、琢するが如く磨するが如し
最初はあまりきれいではなくても、磨いているときれいになる・・という感じですね。泥だんごみたいです!
おすすめの言葉2
『人の生くるは直し(ひとのいくるはなおし)』
(論語)
素直にまっすぐに生きることが大切だということです。
おすすめの言葉3
『学則不固(がくそくふこ)』
(論語)
学べば則ち固ならず
いろいろなことに疑問をもって学ぶと頭が柔らかくなり物の見方が柔軟になってよい判断ができるようになるという意味です。
おすすめの言葉4
『一陽来復(いちようらいふく)』
(四字熟語)
厳しい冬が終わると暖かい春がやってくるということから、悪いと思うことがあったと思ったら、次はよいことがくると思へば大丈夫だよと考えるとよいということです。
おすすめの言葉5
『一粒万倍(いちりゅうまんばい)』
(四字熟語)
わずかなものからでも利益を得るということから、ささいなものでも軽んじてはいけないという意味です。自分の仕事が小さなことだと感じても、地道にやれば成果がでるということですね。
他にも小さな善い行いが実を結び、よいことが起きるという場合にも使われています。
おすすめの言葉6
『中庸の徳(ちゅうようのとく)』
(論語)
ことわざに、『過ぎたるはなお及ばざるがごとし』というものがあります。
何事にも一生懸命に熱を入れ過ぎてしまうと『過ぎたる』になってしまいますね。
バランスがよい、過不足のない真ん中は、意外と難しいものです。
おすすめの言葉7
『温故知新(おんこちしん)』
(四字熟語)
故きを温めて新しきを知る、以て師と為るべし
昔から今でも残っている知恵や知識をよく知って、そしてさらに新しいことを知るようにしなさいという教えです。
おすすめの言葉8
『大所高所(たいしょこうしょ)』
(四字熟語)
いろいろなことを大局的にみることができるということです。
俯瞰して、全体を見渡すことができる広い視野をもつことができるのは、頼もしいですね。
おすすめの言葉9
『利に放りて行えば、怨み多し(りによりておこなえば、うらみおおし』
(論語)
ズルいことをして徳を得ようとすると、結果的には自分が損をすることになるよという意味です。
どんなことも正攻法で臨むのが一番ですね。
おすすめの言葉10
『実るほど頭を垂れる稲穂かな』
(ことわざ)
穂にたくさんの実をつけた稲を、そのままを人の行いになぞらえたものです。
いろいろなことを経験し、徳を積んだ人ほど、謙虚であるという意味です。
まとめ
今回は前向きになれる10のおすすめの言葉をご紹介しました。
次回は優しい気持ちになれるおすすめの言葉をご紹介しますね。
大学生や専門学校生のみなさん。
アルバイトやインターンなどを始めるようになったら、自分の大切にしていることをいつでもすぐに伝えることができるように、『座右の銘』をみつけておきましょう。
自分自身の励みにもなりますし、すぐに答えることができるなんて素敵ですよね。
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