アメリカ発IT企業のビジネスモデル
Google、AmazonなどアメリカのIT企業が世界の経済を大きく動かしている今日この頃ですね。
今世界的に活躍している大きな企業でパッと浮かぶものを挙げていくと、
Apple、Uber、Airbe、Youtube、Amazon、Facebook...
などアメリカ・シリコンバレー発のIT企業が多いことがわかります。
「このような企業のビジネスはなぜここまで拡大するのか」について「ビジネスモデル」の観点から書いていこうと思っています。
プラットフォームとは
ビジネスが拡大することの要因には様々なものがあるとは思いますが、ここでは「プラットフォーム」というビジネスモデルに焦点を当てていきたいと思います。
「プラットフォーム」という単語は以下のような複数の意味を持っています。
一般的
⇒「駅のプラットフォームやデッキ、演壇、高い足場などの意味を持つ語」
ビジネス用語
⇒「物やサービスを利用する人と、提供者をつなぐ場」
IT用語
⇒「ソフトウェアが動作するための土台」
(Weblio辞書より)
今回説明する意味は、ビジネス用語として使われる意味です。
少しくだけた言い方をすると「何かと何かをマッチングさせる場所」というような意味合いになります。
先程あげた世界的なIT企業は、このプラットフォーム型のビジネスモデルを採用していることが多いのです。
具体的なビジネスモデル
上述した企業がどのようにプラットフォーム型のビジネスモデルを採用しているのか、1つ1つ具体的に見ていきましょう。
Youtube
まず、わかりやすいのは、YouTubeだと思います。
YouTubeは「動画を見たい人」と「動画を見てもらいたい人」をマッチングしています。動画の発信者も視聴者も共に、簡単な操作で手軽に利用することができる点に特徴があります。
この気軽に動画をUPできるという特徴がYouTubeの強みだと思います。
YouTubeはかなり昔からサービス提供が始まっていましたが、ここ最近になって急に人気になりましたね。
社会の需要の変化により、今後どのようなサービス展開があるのか楽しみです。
Uber・Airbnb
UberやAirbnbもわかりやすいですね。
Uberは「車に乗りたい人」と「車に乗せても良い人」、Airbnbは「宿に泊まりたい人」と「家を宿として貸しても良い人」をマッチングしています。
Uberは人々のモビリティ、Airbnbは人々の宿泊の利便性を大きく向上させたことに特徴があります。
UberとAirbnbは非常に新しい会社ではありますが、これまで急速な成長をしており、日本での知名度も高まっていると思います。
このような企業は、積極的に新しい取り組みを行いますので、今後がとても楽しみですね。
Google・Apple
少しわかりづらいですが、GoogleとAppleも「何かと何かをマッチング」しています。
彼らは、スマートフォンのOSを通して、「アプリを使いたい人(普通のスマホユーザー)」と「アプリを開発して使って欲しい人」をマッチングしているのです。
GoogleにはAndroid、AppleにはiOSというOSが存在し、それぞれがそのOSに特化したアプリを提供できる仕組みとなっています。
GoogleならばAndroidアプリをGoogle playにおいて、AppleならばiOSアプリをApp Storeにおいて公開し、マッチングを行なっています。
この2社は、スマートフォンという現在の人々にとって最も身近なデバイスを介して幅広くマッチングを行なっている点に特徴があります。
日本企業とアメリカ企業の違い
これまで紹介してきたようにアメリカ発の大企業はプラットフォーム型のビジネスモデルを採用していることが多いです。
このような企業は産業で分類すると、もちろん「IT業界」というくくりになります。
一方で、日本の企業に目を向けてみると、日本の大企業の多くはプラットフォーム型のビジネスモデルを採用していないことがわかります。
日本の企業の中で、世界的に知名度があり、活躍している企業の例を挙げていくと以下のような企業があります。
トヨタ自動車、ソニー、パナソニック、キーエンス、ソフトバンク、ファーストリテイリング,,,
このように日本の世界的な大企業は「製造業」が多いのです。
製造業の企業のビジネスモデルはプラットフォーム型とはならないことがほとんどであり、「部品の仕入れ、加工、製造、販売」というように一直線のビジネスモデルとなることが多いです。
このような日本の「ものづくり」のレベルの高さは、日本の強みであり、高度成長期に日本を経済大国まで押し上げた要素だと思います。
ただ、近年IT技術の飛躍的な発展により、先進国における消費者の価値観が変わってきており、従来のものづくりでは拡大が難しい状況となっています。
GDP3位の経済大国である日本において、プラットフォーム型を採用した新しい企業がでてこないことには、少し危機感を覚える部分があると思います。
まとめ
このように、今世界的に活躍している企業のビジネスモデルは「プラットフォーム型」となっていることがわかります。
このプラットフォーム型は、提供者側はプラットフォームを構築し運営するだけで、ユーザーが指数関数的に増加していく可能性が高く、ビジネスの拡大に向いていると言えます。
急速なデジタル化を迎えている今の時代では、人々の価値観の変化も流動的に行われると思います。
今後も人々の価値観・ニーズに沿った、新しい「何かと何かをマッチングする場所」が提供されると考えると、ユーザーの立場ではわくわくしてきますね。
それでは。