こんにちは。
今回は経済学の考え方の中から、「ちょっと頭がよくなった気がするような、実生活でも役に立つ考え方」を2つ紹介していきます。
どちらも非常に有名な考え方で、ビジネスにも利用されています。
経済学の基本となる考え方には学ぶべきことが多いです。
ぜひ一読ください。
経済学|機会費用
まずは「機会費用」です。
この機会費用というワードは大学で経済学を学ぶ時に、最初に教わるものだと思います。
英語で表記すると「Opportunity Cost」です。
漢字から分かる通り、「OpportunityやChance」の意味の「機会」ですね。
(「Machine」ではありません。)
さて、機会費用とはどのような考え方なのでしょうか。
一文で表すと以下のようになります。
ある最善の選択をした場合、
その選択をしなかったときに得ることができたはずの最大の効用
「効用」という言葉は経済学で使われるものであり、「満足感」のようなものだと思ってください。
「効用」は「便益」と表現されることもあります。
上記の説明だけでわかる人はいないと思うので、1つの例を示します。
あなたは今日ひまで、何をしようか迷っています。
選択肢には、
・友達と遊ぶ
・1人で買い物にいく
・家で1人でのんびりする
という3つの選択肢があったとします。
あなたの中で、この3つを満足度順に並べると、
➀友達と遊ぶ
②家で1人でのんびりする
③1人で買い物に行く
という順番になります。
そこで、あなたは「➀友達と遊ぶ」ことにしました。
さて、あなたが友達と遊んだ場合にかかるコストはいくらなのでしょうか。
ここで答えを「友達と遊ぶために支払った交通費、食事代、買い物代のみ」としないのが、機会費用の考え方です。
当然ですが、あなたがもし「➀友達と遊んで」いなかったら、「②家で人でのんびり」できたかもしれないし、「③1人で買い物にいけた」かもしれないわけですよね。
今回は実際に選択した「➀友達と遊ぶ」の選択肢以外で、一番「満足感」を得ることができた選択肢は「②家で1人でのんびりする」です。
機会費用では「もし②を選択していたら得られたであろう満足感」をコストとして捉えます。
➀の機会を選択するということは②の機会を捨てることと同意だからです。
「この選択をしなければ得ることができた満足感」というようなイメージです。
この機会費用の概念を頭に入れておくと、日常生活でも最適な選択ができるようになるかもしれません。
以下のような思考回路で物事の選択をするようになると思います。
1 今の状況で考えられる選択肢には何があるのか?
2 その選択肢の中で、自分が一番満足感を得ることができるのはどの選択肢なのか?
切り捨てる選択肢をコストと見なすように考えると、より慎重に状況判断を行うように努めますよね。
このような経済学の考え方は、日常生活でも有効だと思います。
経済学|サンクコスト
次は「サンクコスト」という概念についてです。
日本語では「埋没費用」というように訳されます。
このサンクコストの意味は、日本語訳の通り、「埋没してしまったコスト」のことです。
つまり「もう使ってしまって、戻ってこないコスト」のことです。
こちらも例を使って説明していきますね。
あなたは受験生です。
「国語、英語、数学」で入試に臨もうと思い、2年生の時はとくに数学の勉強には力を入れてきました。
数学には労力、時間、教材代金などのあらゆるコストをかけてきたわけです。
しかし、3年生になった時に日本史の授業を受け、「日本史の方が得意」であることに気が付きました。
そして、「国語、英語、数学」ではなく「国語、英語、日本史」の方が受かる可能性が高いことがわかりました。
さて、あなたはどのような選択をするべきでしょうか。
「ここで日本史を選んでしまっては、2年生での血のにじむような努力が無駄になる」と考えて、「数学を押し通す」べきでしょうか。
サンクコストの考え方では「答えはNo」です。
2年生の時に数学にかけてきたコストはもう戻らないからです。
埋没して戻らないコストを支払ったという事実は「将来への選択」に関係させません。
数学に支払ってきたコストは度外視して、「今」から「受験に受かる」ために最善の選択をするべきです。
「今」と「未来」の状況だけを考えて、「国語、英語、日本史」で受けることがベストなら、そうすべきなのです。
「せっかく頑張って来たから、、、」
そのような考え方もありますが、勝負事には導入してはいけません。
このように「それまでにサンクしたコストは考慮せずに、最善の選択をするべきだ」ということを教えてくれる、良い考え方であると思います。
まとめ
今回は「機会費用」と「サンクコスト」という2つの経済学の考え方を紹介してきました。
どちらも「コスト」に関する言葉でしたね。
やはり、常にコストと満足度を考えて行動することで、最適な選択ができるようになるということがわかってきますね。
ただ、日ごろからずっとこのような合理的な態度ではおかしいですよね。
賢い判断をすべき場面で、ぜひ使ってみてください。
それでは。