2020年は「鬼滅ブーム」がすごかったですね。
単行本の売上、映画の興行収入など様々な記録を打ち出しました。
そんな大人気の「鬼滅の刃はなぜここまで人気が出たのか」について、少年週刊ジャンプを10年間読み続けている私が分析したいと思います。
他の人気漫画と比較しながら考えたいと思っています。
よろしくお願いいたします。
鬼滅の刃|仲間キャラが明確で少数
この仲間の「わかりやすさ」は非常に鬼滅の特徴となっていると思います。
鬼滅の主人公「炭次郎」の仲間とはもちろん「鬼殺隊」の人です。
そして、その中でも炭次郎の仲間として
しっかりと描かれているのはたった2種類の人たちだけです。
まずは、最も身近な同世代の人たちです。
しかも、その人数も非常に少数です。
大まかに言ってしまうと、伊之助、善逸、カナヲくらいだと思います。
もう一つは、みなさん大好き「柱」の人たちですね。
そして、鬼殺隊のトップである柱は、トップというだけに人数はやはり少数です。
このように、鬼滅で仲間キャラはかなり少数なわけです。
「柱以外の鬼殺隊って他に強い人はいないのかな」と思った人は少なからずいることでしょう。
「鬼殺隊=柱」というようなイメージをもっている人がほとんどだと思います。
ちなみに、鬼滅レベルに人気が出た漫画である「ワンピース」「ナルト」「ブリーチ」などと比べても、この仲間としてピックアップする人数の少なさは断トツです。
上記の漫画では、どの漫画でも割と序盤に、鬼滅の仲間の数を超えていると思います。
しかし、この仲間キャラの少なさは鬼滅の人気の1つの要因であると思います。
仲間の数が増えていくと、どうしてもスポットの当たらないキャラが出てきて、キャラが立たなくなる可能性が出てきます。
ただ、鬼滅は先述の通りの人数なためキャラが薄くなる可能性が非常に低かったわけです。
同世代の人に関しては、当選一緒に戦っていくため見せ場が増えていきます。
柱の関しては、それぞれが違う種類の「呼吸」の使い手であるため、非常に各キャラの印象が付きやすい仕組みとなっています。
このように、味方キャラが少ない分キャラが立っているという、現象が起きています。
鬼滅の刃|敵が明確で少数
味方キャラだけではなく、敵キャラの数も少ないですよね。
しかも、とっても覚えやすいです。
(名前は覚えづらいですが)
物語の序盤を除けば、
鬼滅の敵キャラは「上弦の鬼」6体と無惨だけですよね。
鬼滅の敵キャラである鬼は親玉である鬼舞辻無惨をトップとして、その下に「十二鬼月」という12体の鬼が配置されている組織図となっています。
「十二鬼月」12体は「上弦の鬼」6体と「下弦の鬼」6体に分けられています。
物語の序盤は色々な鬼と遭遇して戦っていましたが、「下弦の鬼」を1体倒してからは一気にゴールへの道が見えてきました。
下弦の鬼6体もいたわけですが、ほとんど無惨が一瞬で倒してくれちゃいましたので、、、笑
ほとんどの下弦の鬼とは戦わずに終わってしまいました。
敵の親玉が敵の幹部的なポジションの人たちをほとんど倒してしまうという衝撃のシーンでしたね。
ただ、あのように一気に敵を減らした判断は鬼滅の「わかりやすさ」につながっていて、結果的によかったことであるように思えてきます。
さて、上弦の鬼に関しては強さの順番で1~6の数字がふられています。
上弦の6、5、4…というようにそれぞれが番号と結び付けられているため、敵があと何体いるのかなどを掴みやすくなっています。
また、ほとんどが順番通りに倒されていく仕組みとなるためとってもわかりやすいです。
そして、ラスボスが無惨という設定が最初から最後まで貫かれていてわかりやすいですよね。
一番最初に「鬼」になった鬼の始祖がラスボスであるというシンプルなものとなっています。
こちらも他の人気漫画と比べても圧倒的に少ない敵キャラ数だと思います。
いわゆる「インフレ」は起こっていませんよね。
(無惨が強すぎるだけで)
バトル漫画であるあるなのが、最初に強いとされていた人たちよりも更に強い人たちが登場していくパターンですよね。
実は「この最強の集団よりも上がいた、、、」という展開はよくみたことがあります。
それはそれで面白いのですが、敵の数が増えてわかりづらくなってしまう可能性はあります。
鬼滅の場合は、初期に上弦の鬼という上限(ダジャレではありません)を完全に提示してしまいましたので、そこからインフレすることがありませんでした。
更に強い敵が出てきて敵キャラの数が増えることがなかったのも良い点だったと思います。
鬼滅の刃|ストーリーのテンポがはやい
鬼滅をジャンプで毎週読んでいた時の感想としては、「すごく物語が進むのが早いな」ということでした。
毎週毎週ストーリーが進んでいって続きが気になるというような楽しさがありました。
まず驚いたのは、敵のラスボスである無惨の存在が最初に出てきて、しかもかなり序盤に無惨と炭次郎が接触したことです。
あのようにラスボス的なポジションのキャラクターと主人公が序盤に接触すると、非常にワクワクしますよね。
ラスボスとは、「いわゆるその世界で一番強い人」ということになりますので、その人が現れると読者は物語のゴールがなんとなくつかめてきます。
「D gray man」 でも「千年伯爵」が序盤に出てきたりしていましたが、やはり人気漫画では「ラスボスとの序盤接触」ということは少ないと思います。
また、先述の通り敵キャラがわかりやすくて少ないことから、敵を倒すごとにどんどんゴールに近づいていきます。
上弦の鬼との戦いに入っていくと、もう敵はあと6体プラス無惨だけという状況になりましたので、その後の展開を把握することができますよね。
そして、これも先述の通り、味方のキャラも「柱」が中心で少ないです。
そのため、「上弦の鬼」VS「柱」というとってもわかりやすい構図が見えてきました。
このように、「倒すべき敵を倒し、物語がどんどん進んでいく」という展開により、鬼滅は読者を引き付けてきたのだと思います。
まとめ
今回は「鬼滅に刃」の人気の理由を探ってみました。
とにかく「わかりやすい」ということが1つの大きな魅力となっていることがわかりますよね。
私もジャンプで読んでいて、続きが気になってワクワクしていたことを思い出しました。
この「シンプルさ」が多くの人に愛されるポイントとなったのかもしれませんね。
鬼滅の刃のアニメの二期も楽しみです。
それでは。